2007年2月25日日曜日

政府がCSRに責任転嫁

政府は,CSR促進意識を高めるための協議会を来年度に設立するそうだ。
CSRの普及で製品の欠陥による死亡事故の防止などにも効果があるとみているという。バロマやリンナイのガス湯沸かし器事故,不二家の不衛生食品,観光バス運転手の激務による事故などを,CSRでカバーしたいとの思いがあるのだろう。
確かに,企業がCSRを認識して責任ある企業活動を行えば防げる事故は多い。しかし,それを政府が推進することは,政府行政の手抜きに聞こえる。人の生死に関わるような事項は,法令でしっかり規制し監督して欲しい。
法令も無く,監督機関もなく,善意と良識に命を預けるような社会は不安でしょうがない。

国民生活審議会が5月にも協議会設置の方針を打ち出すらしいが,政府の社会的責任(GSR)は,企業の社会的責任(CSR)以上に重要だ。GSRを放棄し,CSRに責任を押しつけることにならないように願う

2007年2月24日土曜日

SRIファンド

昨年末の日本のSRIファンドの残高は3000億円だそうだ。
全体では、日本の投資信託残高は60兆円あるので,3000億円は0.5%に過ぎない。
一般のファンドのトップは残高が5.5兆円もり、1千億を越えるファンド90本もり,TOP90だけで残高は32兆円を越える。その中にSRIファンドは無い。SRIファンド全体で3000億という額では,SRIファンドの陰は薄い。

SRIファンドの昨年末残高を拾ってみると以下のようになる。
612億円 ダイワ・エコ・ファンド(07Feb)
569億円 住信SRI・ジャパン・オープン(07Feb)
397億円 日興エコファンド(07Feb)
366億円 AIG-SAIKYO 日本株式CSRファンド(07Feb)
251億円 AIG/りそな 日本株式CSRファンド(07Feb)
192億円 損保ジャパン・グリーン・オープン(07Feb)
101億円 ダイワSRIファンド(07Feb)
56億円 エコ・ファンド(07Jun)
49億円 朝日ライフSRI社会貢献ファンド
41億円 フコクSRIファンド
42億円 野村グローバルSRI 100
36億円 UBSグローバル株式40(06July)
35億円 UBS日本株式エコ・ファンド(06July)
32億円 モーニングスターSRIインデックス・オープン(06July)
26億円 エコ・パートナーズ(06July)
25億円 三菱UFJ SRIファンド(06July)
21億円 グローバル・エコ・グロース・ファンド(06July)
32億円 地球温暖化防止関連株ファンド

一方ファンドTOP5は,
 5.6兆円 グローバル・ソブリン・オープン(毎月決算型)
 2.1兆円 ピクテ・グローバル・インカム株式(毎月分配)
 1.6兆円 ダイワ・グローバル債券F(毎月分配型)
 1.4兆円 マイストーリー分配型(年6回)Bコース
 1.3兆円 財産3分法F(不動産・債券・株式)毎月分配型
2700近くある日本のファンドの平均残高は220億円。
SRIファンドがいかに小粒かがよくわかる。

米国はSRIファンドの残高が約250兆円。3桁も桁が違う。
米国の投資信託全体(約850兆円)に占めるSRIファンドの割合は30%に相当する。0.5%の日本は、まだまだ伸びる(はず)。企業はSR,CSRに励めば、自社の株価上昇が期待できる(はずだ)。

2007年2月21日水曜日

チャイナリスク

中国との商売は、現地進出、輸入(調達)、中国への輸出(廃棄)のいずれにも以下のリスクが伴う。
為替リスクや反日感情、未整備な法体系などのリスクがあるが、
 (1)児童労働
 (2)環境汚染・健康被害
は大きい。

児童労働は、一部で常態化している。下請け、孫受け、仕入先などの企業で児童労働の実態が無いことを確認したほうがよい。

環境汚染は、深刻。河川を例にとれば、中国の定めた5段階の汚染度基準で最悪レベルの汚染度とされた河川は半分以上。そのうち3割は5段階の範囲にも収まらないほど汚染されている。鉱山などの大型工場ばかりが汚染源ではない。小さななめし皮工場や零細なごみ回収業者なども汚染源になっている。
仕入れにあたっては、気をつけたい。

2007年2月18日日曜日

紺綬褒状

富士通が、米国ハリケーン災害救済金寄付に対し,紺綬褒状をもらった。紺綬褒章(状)は,「公益の為私財を寄付し功績顕著なる者」に授与される勲章です。閣議決定し日本国政府が授与するちゃんとした勲章(褒賞)です。公的機関や公益法人などへの500万円以上(法人・団体では1,000万円以上)の寄付をおこなった者が贈呈候補者となっています。

寄付した会社だけでなく,CSRに頑張った企業も,対象に加えたらどうだろう。
社会に負担を強いる企業活動(外部不経済)の見直し(外部不経済の内部化)をしていかなかないと,公益が害される。ゴミを散らかす人が清掃活動に寄付をするのではなく,ゴミを散らかさないようにしようというのが,時代の流れだ。
温暖化が大型ハリケーンを生むなら,温暖化を防止への取り組みも,温暖化の被害者救済と同様に大切だと思う。

2007年2月17日土曜日

資源とサステイナビリティ

石油大国のサウジアラビアと石油・天然ガス大国のロシアが、接近している。非OPEC加盟国のロシアとOPECの盟主のサウジが協調して天然資源をコントロールしようとしている。
資源小国の日本としては、資源供給の安定性が多少揺らいでも、事業を継続するプランを用意しておき、サステイナビリティを確保しておく必要がある。
グリーン電力の利用、金属リサイクル(特にレアメタル)の確立などの対策が急がれる。環境負荷低減のためだけではなく、サステイナビリティ確保のためにも必要な対策だ。

2007年2月16日金曜日

CSR廃棄

「日本は廃棄物の“国内処理原則”を守り、資源循環に名を借りた“途上国への輸出”戦略を止めるべき」だと,海外のNGOが批判している。タイやフィリピンとの貿易自由化協定に廃棄物自由化条項を盛り込もうとしている動きを,日本の「廃棄物植民地主義」だとして批判を強めている
中国やインドへのゴミ輸出は,鉛や水銀、カドミウムなどの有害物質の飛散や,分解の際に使った溶剤が垂れ流しなどの汚染を引き起こしている。
日本はバーゼル禁止令に反対の立場を取り,廃棄物の輸出には寛容である。そのため,法令を遵守しているだけでは,海外から批判をあびることになる。CSRに取り組む企業のゴミが,海外で汚染や健康被害の元になることは,避けたいものだ。現地で健康被害にあっている人たちを前にして,「我が社は法令を遵守している」と言い訳しても見苦しいだけだ。
グリーン調達やCSR調達と同様に,グリーン廃棄やCSR廃棄を考えたほうが良い時期だ。

2007年2月15日木曜日

金額の多寡ではないCSR

06年の日本の国際収支(経常収支)は,19兆8390億の黒字。
19兆8390億の1%は,1984億だが,日本のODA額は,7500億。経常利益の3.8%だ。
経団連の後押しする1%クラブは,経常利益の1%を社会貢献に使おうと言っている。これを基準にすると政府のODA予算3.8%は合格レベルということになる。しかし,日本の国際貢献がどれだけ評価されているだろうか。
企業の社会貢献もお金を使っただけでは,評価が得られないのは同じだろう。

2007年2月14日水曜日

エコは飢餓を生む

昨年の穀物生産は、全世界で19.67億トン。一方消費は、20.40億トン。
消費のほうが7,300万トン多い。過去7年間のうち6年間は、消費が生産を上回った結果、世界の穀物在庫は、過去最低水準になり在庫量は、2ヶ月分を下回る。中国では、昨年12月にトウモロコシを原料とした新たなバイオエタノール生産プロジェクトを規制する緊急通知を発表した。穀物価格の高騰を抑えるための処置だ。
エコを求めて穀物エタノールの使用を増やすことが、食糧需給を悪化させている。穀物エタノールの利用推進は、エコではあるが社会貢献にならない。CSRの一環で取り上げる時は慎重に検討したほうが良さそうです。

2007年2月13日火曜日

社員食堂にCSRメニュー

社員食堂に、CSRメニューとして粗食のメニューを追加してはどうだろう。
以下の効果が期待できるのではないか。

  (1)途上国の食事を体験して、CSRマインドが高まる
(2)自分の健康増進や美容に役立つ
(3)いつもと同じ食事代で、社会貢献のお金を寄付できる
千人が、週に1度CSRメニュー食べ、100円づつ寄付にまわったら週10万で、年間500万になる。週に2度なら1千万。社食利用者が5000人なら5千万。

CSRメニューを食べない人でも、社食で粗食のCSRメニューを見るたびに、貧困と飢えに苦しむ人たちの存在に気づき、社員のCSRマインドは高まるはずだ。
社員の肥満が少しでも改善すれば、健康保険組合も医療費負担が減るので、健保組合とタイアップしても良いかもしれない。
どこかの会社が実施してくれないだろうか

2007年2月12日月曜日

EUでの環境犯罪

EUが環境犯罪(人命や自然に重大な影響を及ぼす環境犯罪)に最長10年の禁固刑を科すことなどを加盟国に義務付ける指令案(法案)を2月9日に採択したそうだ。企業に対しては最大150万ユーロ(約2.4億)の罰金だそうだ。(1)有害物質の違法廃棄(2)廃棄物の違法輸送(3)絶滅危惧種の違法取引 などが対象になる。
日本では、不法投棄や不法投機目的の運搬は、3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金です。EUに比べて軽いですね。日本政府が企業に甘いので、量刑が軽いのですが、EUでは環境に対する意識が高いので量刑が重いと見ることもできます。