2007年2月11日日曜日

CSRは一日一善

企業が社会的責任を果たしているかをチェックし、CSRへの取り組みが十分だとか不十分だとか指摘できるのだろうか。
コンプライアンスは、基準となる法律があるので、法に照らしてのチェックが可能である。しかし、サイステイナビリティや社会貢献、ER(従業員満足度)などはチェック可能なのだろうか。
社会貢献に使う金額が利益の1%を下回っていると批判するのだろうか。
再生紙を使う企業と、ペーパーレスにした企業のどちらが立派かをどうやって計るのだろう。
従業員満足度が低いとか、高いとか何を基準に判断するのだろうか。
ネッスル日本労働組合神戸支部の書記長が、「企業が社会的責任を果たす上で、労働組合のチェック機能が何にもまして不可欠である」と言っているのをネットで見て、なにやら違和感を感じた。

法的責任範囲を超えて、社会的責任を果すことは、一日一善の実行のようなものだと思う。一日一善するより二膳をする人のほうが、良い人だということはない。一善をさぼると批判されるようなものでもない。
立派な企業は尊敬される。そうでない企業は、軽蔑されるかもしれないが、批判の対象とならないと信じたい。100点満点のCSRでなくても、5点や10点のCSRでよいから企業はCSRに取り組んでもらいたい。
十日に一善でも、月に一善でも良いはずだ。CSRが不十分だと批判されることはない。立派な企業となるよう、CSRを始めて欲しい。まずは、年に一善でも良い。

2007年2月10日土曜日

社会貢献と宣伝広告

日立の樹が伐採されるのを防ぐため、樹のオーナーに日立が年間4,200万を支払い独占的に広告に使用する権利を取得した。樹は残ることになったが、これは日立の宣伝広告活動であって、社会貢献の要素は少ないと思う。

トヨタが、「第13回チャイコフスキー国際コンクール」のジェネラルスポンサーになった。トヨタは、2.5億円を負担する。これは、メセナではあるが社会貢献と断言するのには抵抗感がある。
宣伝広告と社会貢献の境目は、極めて不明瞭。分離して考える必要はないかもしれないが、広告として役に立つ社会貢献活動だけがCSRとして行われるのは、避けたい。

2007年2月9日金曜日

障害者雇用

CSRの領域には,障害者雇用も含まれる。その際,障害者と健常者を同じ職場で区別なく同等に扱うのが良いのか,あるいは,それぞれの適正にあった職場を用意するのが良いのかは,難しい。

コクヨが,グループの障碍者雇用促進を目的として,別会社をつくり,その会社で野菜作りを行う。障害者の職場が増えるので良いこととは思うが,障害者はA社で雇用し,健常者はB社とC社で雇用する,A社とB社,C社あわせてグループ全体としては障害者雇用を促進するという手法に抵抗感を感じる。
抵抗感があるのは,障害者を隔離する手法のように思えるからだと思う。難しい~

2007年2月8日木曜日

持続可能な木材資源

昨年のキノコの売上げが,材木の売上げを上回った。100年かけて杉や檜を育てるより,キノコを作っていたほうがお金になる。森を育てる人がいなくなるのも当然だ。

日本の木材生産が,キノコに負けてしまう程に衰退した原因は,輸入木材だ。
原生林から切り出した木は,植林費用も育てる費用もかからないので安い。木を植えて,下草を刈り,間伐をし,枝打ちをして樹を育てる日本の林業が値段でかなうわけがない。
しかし,原生林は切り尽くしてしまえば終わり,持続可能な資源ではない。野生生物の絶滅や,CO2吸収量の減少,伐採後の荒廃などの問題も引き起こしている。
CSRやサステイナビリティ,社会貢献を言うなら,安さにつられて原生林の木を買っていてはNG。原生林からの木材は原則として使わず,人が植えて育てた木をを使う原則の確立が必要だと思う。

2007年2月7日水曜日

法的責任とCSR

日本に出稼ぎに来たブラジル人が,警察から逃れ,ブラジルに逃げるケースが増えているという。昨年は84人。これは,外国人労働者を低賃金で酷使している企業の責任でもある。
白人以外の外国人は差別される。貧しいとさらに差別は厳しい。月給3万円では,生活できず犯罪に手を染める。犯罪が増えると差別が助長される。法律で定められた最低賃金を下回る金額で外国人を酷使する企業の責任は大である。

大企業は,自ら手を汚してはいないだろうが,大企業からの値下げ圧力に応えるために下請け企業は超低賃金で従業員を雇わざるを得ない。その結果,外国人が低賃金で酷使される。

日本の大企業は,海外での児童労働にも無関心だ。中国に工場を持つ企業は多いが,工場建設現場で子供が働いているのを知っているのだろうか。子供に煉瓦を運ばせているのは,地元の建設会社なので,工事を発注した日本企業に法的責任は無い。
下請け会社が外国人を,違法に酷使しても元請けの企業に法的責任は無い。

しかし,法的責任範囲を超えて,社会的責任を果たそうというのが,CSRのはずだ。

2007年2月6日火曜日

良い物は高く

企業が社会的責任を果たすためには,コストがかかる。
良い物を安く調達しようとする企業労働が,下請け会社を圧迫し,悲惨で違法な外国人労働を生んでいる。人工林の木材より安い原生林の木材を調達するので,森林破壊を生む。
外国人労働者の酷使も,原生林伐採も,持続可能ではない。CSRを考えるなら,やめるべきだが,コストが増え値段が上がると,消費者が買ってくれないので,止められない。
CSRの推進には,社会や環境に負担をかけていない製品を高くても買うという消費者の覚悟が必要だ

2007年2月5日月曜日

中国にPCを捨てる

中国やインドの貧しい農村や大都市の郊外に、壊れたパソコンなどの電子ゴミがあふれていると人民日報が報じている。

ひらがなキーボードや、「通信工事課」「データ消去済」など、日本のシールが張られたパソコンもあったそうだ。

電子ゴミは、有害廃棄物を規制するバーゼル条約で輸入国の同意がないと,輸出できない。しかし、実際は「中古パソコン」「混合金属」などとして取引されている。
香港の闇業者が,税関とは裏で結びつき,中古品やくず鉄など別の品目で正規輸入手続きをし、税関に中身を調べられることもなく,中国本土に運ばれているそうだ。

PCの基盤などから銅を溶かしだして,売ると1キロ約820円で売れる。ゴミが集まる貴嶼村の月収は1千~1500元だが,ゴミ処理業なら従業員4,5人の零細企業でも月の売り上げが200万元(約3千万円)になることもあるという。電子ゴミ処理は破格のビジネスなのだそうだ。

しかし,パソコン部品に含まれる鉛や水銀、カドミウムなどの有害物質が大気中に飛散したり、分解の際に使った溶剤が垂れ流されたりして住民が健康を害してもいる。1歳から6歳までの子供165人のうち、135人が鉛中毒だったとう調査結果もある。貴嶼村のゴミ問題には,グリーンピースも注目している。

廃棄物の処理を業者任せにしておくと,自分の会社名が書かれたシールが,中国のゴミの山から見つかることになるかもしれない。「業者に任せた。その後は知らない。」とか「リサイクル資材として買ったほうの責任だ」というスタンスからは,社会的責任を果そうという積極的な気持ちは感じられない。
ゴミは最後まで確認するよう気をつけたい。

2007年2月3日土曜日

ソーラー船でCSR

ソーラー船がシドニー湾で、タロンガ動物園との往復フェリーとして就航した。この船は、風と太陽電池を使って7ノット(時速13km)で走る。ヨットや帆船ではない。天然ガスのエンジンも搭載しており、併用すると12ノットまで出せる。

のんびり輸出入しても良い品物なら、帆船やソーラー船で運べばCO2削減。洋上在庫の増加、資金回収の遅れなどのコスト増をCSRのコストと割り切れれば、実現できるのではないだろうか。
木を植える以外にも、CO2削減に貢献する道はあると思う。

2007年2月2日金曜日

少子化対策は社会貢献か

2007年1月に北京で生まれた子供の数は前年比108%の13万人。ベビー用品の売り上げは前年比120%になっているそうだ。今年の中国は、ベビーブーム。縁起の良い60年に一度の「金猪年(金の豚年)」だからだ。同じ理由で韓国もベビーブーム。
日本の少子化は問題だ。しかし、世界の人口爆発も問題だ。視点をどこに置くかによって、社会貢献の内容もCSRの取り方も変わる。日本のことを考えたら、人口増加が必要。世界のことを考えると人口抑制が必要。
さて、グローバル企業は、どうする。

2007年2月1日木曜日

ブリジストンと児童労働

ブリジストンが,世界で最も無責任な企業としてPublic Eye Awards 2007 を受賞した。
子会社が,リベリアで子供を働かせているなどとして,アメリカの人権団体、国際労働財団によって訴えられていることが原因。ネットでは右のような写真が公開されている。

リベリアの失業率は80%。仕事があるだけ恵まれているとか,十分な給料を払っているとか,内戦で教育システムが崩壊してしまったから,会社で教育しているとかいう話も聞こえてくる。
「おしん」は子供のときから働いていた。子供だからという理由で「おしん」を解雇して家に帰したらどうなっただろう。子供を解雇すれば済むという問題ではない。最初から子供は一切雇わないという方針を貫き通しても,ストリートチルドレンを放置していたら,責任ある企業とは言えない。
児童労働に対する責任の取り方は難しい。