Windows Vista:新製品による格差拡大
まもなくWindows Vista販売開始。Vistaのライセンス管理はXPより強化され,正しくライセンス認証をしないとVistaが起動できなくなる。
途上国では,Windows XPの海賊版があふれている。政府機関でも堂々と海賊版が使われている国もある。パソコン本体は数百ドルで手に入るので,WindowsとOfficeの正規版を買うお金で,パソコン本体がもう一台買える。海賊版使用を前提としたパソコン購入をやめて購入台数を半分にするか,海賊版前提で2倍の台数を購入するかの選択になる。政府であれ民間であれこの選択に悩む。悩んだ結果,1台のパソコンより2台のパソコンを選んでいる。
ライセンス管理を厳密にすれば,同じ金額で調達できるパソコンの台数が半減することになる。学校のパソコンも半分になり,デジタルデバイドは拡大する。
LinuxとOpen Officeという選択肢もある。Windows Vistaが2万円?5万円,Office 2007も2?8万円,あわせて買うと4?13万円になる。「そんな大金を払うなら,LinuxとOpen Officeにする!」という人が,どれだけいるだろうか。途上国は,LinuxとOpen Officeで良いではないかという方は,自宅のパソコンで使ってみて欲しい。
薬でも同じ問題がある。優れた新薬が開発されるが途上国では,買うお金がない。製造コストは安いので,開発元にロイヤリティを払わずにコピーを作る国が出てくる。そんなことがまかり通れば,お金をかけて新薬を開発する企業が無くなってしまう。しかし,薬があるのに,「お金が無い人は苦しんでくれ」とは言えない。
コピーを許容せよと言っているのではないが,優れた新製品が出るたびに,格差が広がってゆく。
切ない現実を嘆く以外に何ができるのだろう。